鉄道

鉄道に関する基本的な事項は鉄道法規に定められていますが、"鉄道そのものの定義"は見当たりません。鉄道は様々なハードとソフトが複雑に結合した総合システムして運営されることから、『鉄道とは、レール等の支持案内路に沿って車両が移動する設備またはシステムのことをいう。』(鉄道総合技術研究所・日本鉄道施設協会「わかりやすい鉄道技術」)と説明されています。

こうした説明を基に、鉄道とは何かを改めて考えてみると、『人と物を迅速かつ大量に輸送するため、レールを敷いた専用の通路を用い、その上を車両が円滑に行き来できるように整備された一切の設備とシステムの集合体』ということもできるでしょう。

鉄道についての理解を深めるため、他の交通機関と比較して、その長所と短所を見ることにします。

まず、長所としては、①線路という専用通路を行き来するため定時性(正確性)が高く、安全で高頻度の運転が可能、②需要に合わせて車両を増結できるため大量輸送が可能、③車輪とレールがともに鋼鉄製であり、摩擦が小さいため重量が大きくても高速輸送が可能、④単位輸送量当たりの二酸化炭素排出量が少なく、環境にやさしい、などがあげられます。

一方、短所としては、①レールによって進路が制約されるため柔軟な運用が難しい、②大がかりな固定設備が必要で、維持管理にも多額の費用がかかる、③乗降場所、ダイヤなど多くの条件に縛られ自由に利用できない、④急こう配・急曲線に弱く、鉄道建設の条件が厳しい、などがあげられます。

わが国の鉄道は、こうした長所・短所を踏まえた上で、主に新幹線による大都市間輸送、中距離の都市間輸送、大都市圏での通勤・通学輸送のほか、貨物鉄道による長距離輸送などの分野で鉄道特性を発揮しています。(→軌道鉄道事業法

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