第三軌条

走行レールに並べて設置される、電車運転用の電力を供給するための導電レールのことを「第三軌条(きじょう)」といい、「第三レール」「サードレール」ともいわれます。

地下に鉄道を敷設するとき、地上と同じ架線式で集電するとトンネルの空間を広くとる必要があり、建設費がかさんで不経済といえます。そこで、レールの外側にもう一本、別のレール(導電レール)を設置し、これを用いて電気を供給します。車両の台車には、集電靴(しゅうでんか)という集電装置が設備され、ここから導電レールの電気を取り込みます。

この方式は走行軌道の近くに設けられるので、人が容易に入れない地下鉄や高架式の専用敷地内の鉄道だけに適用されます。電圧も保安上、低圧のものを使用します。レールは、電車が走行するレールのような荷重を受けないので、強度はあまり必要としませんが、素材は電導率の高い低炭素銅を使います。第三軌条への電力の取り方は上面接触式、下面接触式、側面接触式がありますが、日本の地下鉄は上面接触式を用いています。(→カテナリ式電車線

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サードレール(東京メトロ 丸の内線)

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