ATO
運転士はスタートを指示するボタンを押すだけで、その後は列車の力行(りっこう=加速走行すること)や、惰行(だこう=モーターの電気を切ってそれまでの勢いで走ること)、制動操作、定点停止などを自動的に行う装置のことを「ATO」といいます。"Automatic Train Operation"(自動列車運転装置)の略語です。
「ATC」を基本にして、さらに運転を自動化したシステムで、文字どおり自動運転が可能となるため運転士の乗務は必須とされていません。ただし、乗降客の安全が確認された後でなければ発車できない、停車位置に円滑に停止させなければならないなど、いくつかの技術基準が設けられています。ATOは、新交通システムや新設された地下鉄で導入され、現在では列車制御などにAI技術を用いた高度なシステムも登場しています。(→新交通システム)