モノレール

1本の走行路(軌道けた)を通行する交通機関のことを総称して「モノレール」といいます。高架上を走り、車両も一見すると鉄道とは思えないような外観をしていますが、これも立派な鉄道の仲間です。鉄道事業法施行規則第4条に定められている鉄道の種類のうち、モノレールは、「懸垂(けんすい)式鉄道」と「跨座(こざ)式鉄道」に分類されています。

「懸垂式」は、車両の車体部分が軌道けたから垂れ下がっている(懸垂している)タイプのものをいい、大船と湘南江の島を結ぶ「湘南モノレール」のほか、「千葉都市モノレール」で採用されています。いずれも用地が支柱と駅などに限られ、建設コストが安いこと、車両の重心が走行面より下にあるため安定し、急なカーブに強いことなどが利点といわれています。

「跨座式」は、軌道けたをまたぐ(跨座している)タイプのものをいい、本格的な実用化第1号はモノレール浜松町と羽田空港第2ビルを結ぶ「東京モノレール」で、1964年秋に開催された東京オリンピックの関係者の輸送にも利用されました。そのほか、「大阪モノレール」(大阪モノレール線・国際文化公園都市モノレール線)、「多摩都市モノレール」などでも採用されています。支持柱の高さは懸垂式に比べて低くてすむため、この方式も建設コストの面で優れているとされています。

モノレールの原型は1820年代にイギリスで考案されたと伝えられていますが、高架橋を用いて都市空間を立体的に利用できることから、特にわが国で実用化が進み、今日では大都市地域における中量交通機関のひとつとして活躍しています。

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湘南モノレール

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