平成30(2018)年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング

1位はここ数年で急上昇した「荷物の持ち方・置き方」

日本民営鉄道協会では、本年10月1日(月)から11月30日(金)までの2か月間、当協会ホームページ上で「駅と電車内のマナーに関するアンケート」を実施し、昨年を上回る2,686人の方から回答が寄せられました。

アンケート結果では、ここ数年で急上昇した「荷物の持ち方・置き方」が1位となり、そのうち多くの人が「背中や肩のリュックサック・ショルダーバッグ等」の扱いが迷惑と感じているという結果となりました。
また、昨年1位であった「騒々しい会話・はしゃぎまわり」が僅差で2位となり、引き続き迷惑と感じている方が多いことが読み取れました。

一方、駅や電車内でのマナーについて、「改善している」と感じる人が、「悪化している」と感じる人を上回りました。

なお、電車や駅を利用している際、「うれしかった」「心が温まった」行為として、「小さい子を連れて乗車したとき扉付近のスペースを譲ってくれた」や、「外国人の方が、お年寄りに席を譲っていた」などの回答がありました。

これからも駅・電車を安全で快適に利用していただくために、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

あなたが電車を利用される場合、迷惑と感じる行為を3つまでお知らせ下さい

総合

順位 (昨年) 迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
1位 (3位) 荷物の持ち方・置き方 37.3% (29.8%)
2位 (1位) 騒々しい会話・はしゃぎまわり 36.9% (33.2%)
3位 (2位) 座席の座り方 34.5% (31.1%)
4位 (5位) 乗降時のマナー 34.3% (28.1%)
5位 (6位) ヘッドホンからの音もれ 23.2% (20.1%)
6位 (-) スマートフォン等の使い方 [新規] 21.5% (-)
7位 (9位) 酔っ払った状態での乗車 15.4% (15.3%)
8位 (11位) 車内での化粧 15.1% (13.7%)
9位 (8位) ゴミ・空き缶等の放置 14.2% (16.0%)
10位 (13位) 混雑した車内での飲食 10.0% (10.3%)
11位 (12位) 電車の床に座る 9.6% (11.8%)
12位 (9位) 決められた場所以外での喫煙 9.1% (15.3%)
13位 (-) 優先席のマナー [新規] 9.0% (-)
14位 (16位) 電子機器類(携帯電話・携帯ゲーム機・パソコン等)の操作音 6.7% (4.8%)
15位 (15位) その他 6.3% (6.4%)
16位 (14位) 混雑した車内での読書(新聞・雑誌・書籍等) 6.0% (7.9%)
17位 (17位) 特にない 0.2% (0.4%)

回答は最大3つまで選択可として設問しました。

  • ※「スマートフォン等の使い方」は、昨年は「歩きながらの携帯電話・スマートフォンの操作(昨年4位)」や「携帯電話・スマートフォンの着信音や通話(昨年7位)」としていました。
  • ※「優先席のマナー」は今年新たに設問しました。
  • *一昨年が4位で、昨年は3位であった「荷物の持ち方・置き方」が、初めて1位になり、迷惑行為と感じる人が増えていることがうかがえます。
  • *9年連続でトップであった「騒々しい会話・はしゃぎまわり等」が、1位と僅差で2位になりました。
  • *上位にランクインした「荷物の持ち方・置き方」「座席の座り方」「乗降時のマナー」「スマートフォン等の使い方」の4項目については、さらに具体的な迷惑行為を以下のとおり取りまとめています。

①『荷物の持ち方・置き方』のうち、最も迷惑に感じる行為は?

迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
背中や肩のリュックサック・ショルダーバッグ等 66.2% (55.2%)
座席に置かれた荷物 9.0% (11.2%)
床(足もと)に置かれた荷物 8.3% (12.2%)
傘(濡れ傘・先端を向けられる等) 6.1% (5.0%)
乱暴なキャリーバッグの運び方 3.9% (9.0%)
扉付近に置かれた荷物 2.2% (3.2%)
  • *昨年度に比べ、背中や肩のリュックサック・ショルダーバッグ等を迷惑に感じる方の割合が増加しています。

②『座席の座り方』のうち、最も迷惑に感じる行為は?

迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
座席を詰めて座らない(間を広く取る、荷物を置く、足を広げる等) 61.9% (64.4%)
座りながら足を伸ばす・組む 21.0% (19.4%)
お年寄や身体の不自由な方、妊婦の方等に席を譲らない 4.1% (4.5%)
(子供が)靴を履いたまま座席に立つ 4.0% (2.9%)
(眠って)寄り掛かってくる 2.8% (2.7%)

③『乗降時のマナー』のうち、最も迷惑に感じる行為は?

迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
扉付近から動かない(乗降を妨げる、奥に詰めない等) 44.3% (43.2%)
降りる人を待たずに乗り込む 25.6% (23.5%)
乗降時に並ばないで横から割り込む 15.1% (17.4%)
駆け込み乗車 6.5% (5.7%)
乗降時に周りの人を押しのける 4.7% (3.1%)

④『スマートフォン等の使い方』のうち、最も迷惑に感じる行為は?

迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
混雑した車内での操作 41.8% (-)
歩きながらの操作 32.1% (-)
通話や着信音 10.6% (-)
乗降しながらの操作 9.7% (-)

【男女別ランキング】男性

順位 (昨年) 迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
1位 (1位) 騒々しい会話・はしゃぎまわり等 37.9% (33.5%)
2位 (4位) 荷物の持ち方・置き方 35.6% (28.3%)
3位 (3位) 座席の座り方 34.0% (29.4%)
3位 (5位) 乗降時のマナー 34.0% (28.2%)
5位 (6位) ヘッドホンからの音もれ 24.2% (21.2%)

【男女別ランキング】女性

順位 (昨年) 迷惑行為項目 割合(%) (昨年)
1位 (2位) 荷物の持ち方・置き方 42.5% (34.7%)
2位 (1位) 座席の座り方 36.1% (36.8%)
3位 (4位) 乗降時のマナー 35.3% (27.8%)
4位 (3位) 騒々しい会話・はしゃぎまわり 33.9% (32.0%)
5位 (7位) ヘッドホンからの音もれ 20.5% (16.4%)
    *昨年同様に、男性・女性ともに上位にランキングした5つの項目は同じでしたが、各項目の順位には違いがみられました。

地域別ランキング

【大手民鉄関東9社】

【大手民鉄関西5社】

順位 迷惑行為項目
1位 荷物の持ち方・置き方
2位 乗降時のマナー
3位 騒々しい会話・はしゃぎまわり
4位 座席の座り方
5位 スマートフォン等の使い方
順位 迷惑行為項目
1位 騒々しい会話・はしゃぎまわり
2位 荷物の持ち方・置き方
3位 座席の座り方
4位 乗降時のマナー
5位 ヘッドホンからの音もれ

*上位にランキングした4つの項目は同じでしたが、エリアによって順位に違いがみられました。


駅や電車内でのマナーに対する意見

「あなたは、駅や電車内でのマナーについて、以前にくらべて改善されたと思いますか。」という設問に対して、28.3%の人より「改善された」とご回答をいただきました。全体としてはマナーの向上がうかがえます。

合計 とても
改善された
少し
改善された
変らない 少し
悪化した
とても
悪化した
わからない
割合(%) 3.2% 25.1% 43.9% 12.3% 12.4% 3.1%

お客様が「うれしかった」「心が温まった」と感じた行為

電車や駅を利用している際、「うれしかった」「心が温まった」行為として、「マナーについて意識している人が増えた」、「高齢者や身体の不自由な方、妊娠中の方に席を譲っていた」など多くの回答をいただきました。その中での具体例をいくつかご紹介いたします。

(具体例)
若い人がお年寄りに対して、即座に席を譲る事を多く見かけるようになった。
毎日の満員電車でぶつかったり、足を踏まれたりした際、「ごめんなさい」「すみません」の一言を言われると「お互い様だから仕方ないな」と思う。相手を気に掛けている一言で心が温まった。
少ししか座席スペースが空いていなかったが、付近の人が詰めてくれたおかげで、座ることができた。
外国人の方が、お年寄りに席を譲っているのを見かけた。
小学生の5人組が、席を譲ったり、話し声の大きさをお互いに注意したりしていた。見ていて気持ち良かった。
小さい子どもを連れて途中駅から乗車した時に、 扉付近のスペースを譲ってくれた。車内が混雑していたので助かった。

調査概要

○調査期間
平成30年10月1日(月)~11月30日(金)
○内   容
駅と電車内のマナーに関して
○調査方法
当協会ホームページにて実施(複数選択式)
○回答総数
2,686人

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