キロ当たり賃率に乗車区間の営業キロ数を乗じて運賃を算出する制度を「対キロ制」といい、「賃率制運賃」ともいいます。利用距離に応じて公平な負担となりますが、都市交通のような面的な交通には適していません。
また、作業コストもかかるため、純粋な対キロ制運賃は減少傾向にあります。運賃制度は、できるだけ運賃体系を分かりやすく、しかもコストダウンとなる方式が望ましいため、日本だけでなく世界的にも対キロ制から「対キロ区間制」や「ゾーン制」への移行がみられます。わが国では、ひたちなか海浜鉄道、大井川鐡道、島原鉄道などで採用されています。(→対キロ区間制、ゾーン運賃制度)