乗車券

列車に乗車して輸送サービスを受けるため、運送契約に基づき乗車区間の運賃を支払ったときに発行される証票のことを「乗車券」といいます。明治時代の鉄道開業当時は「切手(きって)」と呼ばれ、今日では一般に「切符(きっぷ)」と呼ばれています。

切符には、運送契約の契約書としての役割があります。普通乗車券については、タテ3cm、ヨコ6cm足らずの小さな紙切れの中にナンバー、日付、区間、料金、社名など、多くの情報が印刷されています。乗客にとっては、目的の駅についてしまえば"お役ごめん"となりますが、鉄道会社にとっては重要な情報源になります。

ひと口に乗車券といっても、いろいろな種類があります。鉄道会社の旅客営業規則では、"乗車券、急行券、特別車両券、座席指定券"などに分類されます。普通乗車券の中にも"片道、往復、おとな、こども"の別があり、定期券には"通勤、通学"があり、ほかに"回数乗車券、団体乗車券、貸切乗車券、回遊券"などもあります。また、記念乗車券、割引乗車券も含まれます。

昔は「硬券」と呼ばれる厚紙のものが主体でしたが、現在は裏面に磁気素材を塗布して情報を記録する「磁気乗車券」や、PiTaPa(ピタパ)やPASMO(パスモ)」などの「非接触式ICカード乗車券」に主役の座を譲っています。

鉄道営業法には、鉄道係員の請求があれば、旅客は乗車券を提示しなければならないとの定めがあります。(→運送契約

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