鉄道Q&A

鉄道は、自家用車や飛行機などの交通機関と比べて環境にやさしいと言われますが、本当ですか?

鉄道が旅客1人を1km運ぶときに排出するCO2は、自家用乗用車の7分の1、航空の5分の1にすぎません。こうしたデータから、鉄道は環境負荷が小さく環境にやさしい乗り物であることがわかります。

[解説]

わが国全体の二酸化炭素排出量のうち、運輸部門の排出量割合は産業部門、民生部門に次いで多く、全体の17.9%を占めています(図1)。運輸部門のうち二酸化炭素排出割合が最も多い輸送機関は自家用乗用車で、46.2%にも達しています。これに比べ、鉄道の二酸化炭素排出割合はわずか4.1%に過ぎません(図1)。

また、輸送機関別に旅客1人を1km運ぶときに排出する二酸化炭素を比べてみると、鉄道は自家用乗用車の約7分の1、航空の5分の1にすぎません(図2)。こうしたデータから、鉄道は環境負荷が小さく環境にやさしい乗り物であることがわかります。

参考までに、大手民鉄の電車を利用したときと、自家用乗用車を利用したときを比べ、それぞれ旅客1人1回(乗車)あたりが排出する二酸化炭素量を試算してみましょう。大手民鉄16社による2018年度の輸送人キロは約1,276億km、輸送人員は約105億1,400万人です。これを基に、大手民鉄16社が運んだ旅客1人1回あたりの輸送距離を求めると約12kmとなります。この距離をCO2に換算すると、旅客1人あたりが排出する二酸化炭素は約228g-CO2(19×12=228)となり、約12kmを自家用乗用車で移動したときの約1,644g-CO2(137×12=1,644)と比べると、約1.4㎏(1,356g)も軽減される計算になります。

大手民鉄では、環境対策に貢献するため、省エネルギー車両を積極的に導入したり、駅や車内の照明を優れた節電効果をもつLED照明に切り替えたりして一層の省エネルギー化を進めています。(→鉄道用語事典「省エネルギー車両」)

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