女性専用車両
痴漢行為から女性を守ることを目的に導入された車両のことを、一般に「女性専用車両」と呼んでいます。通勤列車の一部の車両を指定し、ステッカーなどで判別できるようにしている例が多く見られます。
鉄道営業法第34条第2号の「婦人ノ為ニ設ケタル待合室及車室等」とは異なり、法的な規制が及ばないサービス車両として位置づけられ、鉄道会社も、「小学生以下の男の子や、身体の不自由な方とその介助者の男性等」の乗車を認めています。
女性専用車両は、2001年3月から京王が初めて導入しました。その後、国土交通省の「女性専用車両 路線拡大モデル調査」に協力する形で、2002年10月から京阪と阪急が試験導入しました。国土交通省のアンケート調査により、女性の9割近く、男性も6割前後が女性専用車両に賛同していることが判明し、試験期間中に大きな混乱もなかったため、京阪、阪急は2002年12月から本格的に導入しました。翌2003年には近鉄、南海、阪神、西鉄が、2005年5月には、東武、西武、京成、小田急、東急、京急、東京メトロ、相鉄がこれに続きました。現在では、大都市圏の鉄道路線のほとんどで採用されています。