エスカレーター・エレベーター
「エスカレーター」とは一般に、『階段状の踏み板がモーターにより循環移動し、昇降する装置。』と説明され、「エレベーター」とは一般に、『ワイヤロープにつるした箱を、専用の昇降路内をモーターで上昇・下降させ、人・貨物を運搬する装置。』と説明されています(小学館「デジタル大辞泉」より)。いずれも、駅を利用する人々の移動を助け、円滑化するための設備です。
エスカレーターは、旅客の流動性を高める機能をもつため、駅施設の立体化や多層化、地下化が進むにつれて増加しています。大規模な橋上駅、地下鉄駅では、改札からホームまで20~30mに及ぶケースも珍しくありません。わが国では、乗り込む時の安全性を考え、速度が毎分30mのものが主流ですが、2000年6月に建築基準法が改正され、「毎分30m以下」と定められていた規制が緩和されてからは、高低差の大きい駅などで毎分40mの高速タイプも登場しています。
エレベーターは、車いすの移動や、階段・エスカレーターを使うのが難しい高齢者などのために必要な設備となっています。
近年、2006年に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー新法)の趣旨を踏まえ、大手民鉄を中心に、駅や電車内のバリアフリー化が大幅に進んでいます。エスカレーターとエレベーターには、優れたバリアフリー機能が備わっており、民営鉄道各社はその設置にも取り組んでいます。