会長あいさつ
この度の東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興がかないますことを祈念いたしております。
さて、この大震災は、わが国の国民生活と経済社会に極めて広範かつ甚大な影響を及ぼしており、私ども民営鉄道業界におきましても様々な影響が出ております。鉄道の運行と旅客需要が旧に復するまでには相当の時間を要するものと思われますが、この難局をしっかり乗り越えて、元気な日本の復活に民営鉄道も貢献してまいりたいと存じます。
一方、中長期的見地からも、民営鉄道業界を取り巻く環境には厳しいものが予想されますが、このような中にあっても、安全を確保し、輸送サービスの改善に努めることが、鉄道事業者の基本的使命であると認識しております。
まず、日々の運行の安全確保に万全を尽くすことはもとより、安全性の一層の向上を図るため、施設・設備の整備を着実に進めるとともに、経営トップから現場の第一線に至るまで、安全管理の徹底を図っております。駅や車内における暴力行為の排除、テロ対策など、安心してご利用いただける鉄道の実現にも全力を挙げております。
また、輸送力増強や乗り継ぎ利便性の向上、バリアフリー化などを積極的に推進するとともに、まちづくりと一体となった駅周辺の整備を進め、お客様が利用しやすい、魅力ある鉄道を目指してまいります。
さらに、省エネ車両の導入等を一層推進するとともに、民営鉄道が「ひとと環境にやさしい公共交通機関」であることについて、積極的にアピールしてまいります。
なお、地方民鉄の経営は、輸送需要の低迷により厳しい状況が続いております。国や沿線地域等とも連携を強化し、関係者の支援をいただきながら、鉄道の維持、活性化につながるよう努力してまいります。
東日本の民鉄各社においては、この度の大震災以降の深刻な電力不足に対応し、お客様の利便性に配慮しながら、ダイヤの一部見直しや、照明、空調設備の一部停止などを行うことにより、積極的に節電に取り組んでまいりました。今後、電力不足が全国へ拡大するといわれておりますので、民鉄各社は各社の状況に応じて様々な対策を講じ、公共交通機関としての運行の確保と電力の削減という社会的要請に応えていかなければなりません。お客様にはご不便をおかけする点もございますが、なにとぞご理解、ご協力を賜りたいと存じます。
今後とも私ども民営鉄道を取り巻く諸課題に着実に取り組み、お客様や地域社会の期待に応えることにより、公共的な使命をしっかりと果たしてまいりたいと存じます。
皆様のご支援をお願い申し上げます。
2011年5月27日
社団法人 日本民営鉄道協会会長
石渡 恒夫






